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2009年5月2日土曜日

音楽体験

以下斜字部分、本日付の日本経済新聞の坂本龍一氏のインタビューから一部抜粋(俺、数字や句点等ちょい修正)。

06年に自ら音楽レーベル「コモンズ」を創設。新作も同レーベルから発売している。今年3、4月には、自身のコンサートの模様を24時間以内にネットで配信した。音楽ビジネス面の変化が、創作上の縛りを解き放ったという。
「今まで僕は現代音楽ではなく、ポップスをやっているつもりだった。そのポップスでないといけないという縛りがなくなった。これまでに何度か米国のレコード会社と契約した。彼らは『タイトルを変えろ』『このプロデューサーを使え』など、こちらに細かく指示してきた。世界的に既成の音楽ビジネスが衰退する中で、そういう縛りは過去のものになりつつあるようだ。現在の音楽のあり方はせいぜいこの百年間の話。録音して大量複製するのが音楽ビジネスの基礎になってきたが、それは特殊なことだったのではないか。それ以前はすべてライブ、生演奏だった。今はインターネットで無料で聴けて、ダウンロードできる音楽がたくさんある。音楽はタダという考えが広まる中で、人は音楽を作る情熱を持ち続けられるのかを考えている」


2007年にMadonnaがレコード業界を離れ、コンサートプロモーション会社Live Nationと契約を交わしたことを思い出した。

クラブに踊ったり、ライヴを観に行ったりという、ただ聴くだけじゃない音楽体験の価値が今後ますます高まることは避けられないんだろうなぁ、
と雑感。

2009年1月17日土曜日

Freshに言え。

『BRUTUS 2009年 2/1号』マガジンハウス
いとうせいこう氏曰「(前略)編集というプロセスに関しては、偉大な編集者のひとり、松岡正剛さんっていう人の言葉が印象的だったので紹介します。ある日、松岡さんにお目にかかった時に「いとうさん、編集って何だと思う?」って言われました。僕は「DJみたいに、情報を集めてくる作業じゃないですか」って答えた。すると、松岡さんは新たな質問をしてきました。「いとうさん、昨日は何してた?」って。例えば、僕の昨日のことを話すと、「好きなブランドのセールに10時頃に顔を出して、その後新幹線で近畿大学に来た。そして、ゼミの授業をやって、アシスタントと焼き肉屋へ。ホテルに帰った後にメールの整理をして寝た」。これが僕の昨日なんだけど、当時も同じような返答をした時に、松岡さんが「それが編集なんだよ」って言ったんだよね。24時間のうち、16時間活動していたとする。でも、さっきの僕の答えは、伝えるのに30秒もかかってないでしょ。16時間の中から、重要で印象的な30秒分の出来事を選ぶ。その作業が編集だっていうんだよね。これを聞いてなるほどって思ったことを覚えてる。無数にある情報の中から、自分たちが面白いから紹介したいというひと握りのトピックスを厳選する。それが雑誌の編集です。」
26頁より抜粋。

何か、ハッとさせられる文章でした。

2007年12月9日日曜日

プロ意識

『ゴルゴ13 第147巻』さいとう・たかを著 リイド社
自分の腕を過信したために命取りとなった狙撃手とゴルゴのやりとり。
狙『(前略)ふふふ、お、俺は、まだ青かったって事か!で、でもこういう経験を積めば、いつか俺だって、あんたみたいになれるさっ!!』
ゴ『普通の世界なら未熟は恥じることではない…だが、俺たちの世界では、未熟な者に、"いつか"は、決して訪れない…』

絶命した狙撃手の墓標代わりにと自分の銃を地面に突き刺し、その場を去るゴルゴ…カコイイ。

2007年11月2日金曜日

「守られるべき権利」と「許されるべき利用」

iTunes Music StoreやAmazonでのDRMフリー音源配信に関するニュースを見るにつけ、著作権の概念や音楽ビジネスに非常に大きな影響を与えるんだろうなぁ、とワクワクしております。

で、基礎教養として著作権そのものに関する知識の足りなさを感じていたので、この本をチョイス。

『著作権とは何か 文化と創造のゆくえ』福井健策著 集英社新書(2005年)
前半は著作権を法律的に分かりやすく解説。さまざまな具体例(『ロミオとジュリエット』と『ウェスト・サイド物語』、『ジャングル大帝』と『ライオン・キング』などなど)を交えながらの解説なのでストレスなく読めます。
著作権法の目的は(あくまで日本において)「文化の発展に寄与することが目的である」と明文化されているので、その目的に基づく運用が重要である、と。なるほど。

後半は、パロディと引用、そして芸術の限界と著作権、に関する記述が中心。
デトリタス(detritus:「有機土壌」の意)に関する筆者なりの考察、
「オリジナル、オリジナルと主張するほどの創造性が個人にあるのか」
「我々は先人の作品を土壌にして新しい作品を生みだせるのだし、だからこそ、自らの作品も土壌として人々に返していくべきだ」(共に201ページより抜粋)
といった視点は一理あるなぁ、と。行き過ぎた著作権の主張は、文化の発展を妨げそうだし。
しかし、筆者の言うとおり、著作権の本質的な意義は「創作へのインセンティブ」であるという指摘も納得できるので、創作者の利益は守られる必要があるとも思う。

「著作権というシステムそのものが、全世界規模の壮大な実験である」という筆者のコメントに大きく納得してしまう今日この頃です。

(ヒプホプ好きな諸氏へ、この本では2 Live Crewの「プリティ・ウーマン事件」の話がケースとして出てきます。こんな本で2 Live Crewリーダーのキャンプベルという名前と遭遇するとは思いませんでした)

サンプリングと著作権、とかミックス音源と著作権、とかヒプホプ周りではネックになるトピックだと思うので、引き続き読み漁ろっと…

2007年11月1日木曜日

デザインとは

読みたい本をガンガン処理・消化している昨今、「ただ読んだだけ」にしないためにも、感想を記録することを再開しようと思います。ま、またテキトーに音信不通になりそうですが…。

『デザインのデザイン』原研哉著 岩波書店(2003年)
地中美術館(香川県・直島)でのインスタレーション鑑賞以降、非日常空間としての建築物やデザイン空間、はたまたデザインといった事象に興味が沸きまして、「そもそもデザインとは何ぞや?」というモチベーションで、この本をチョイス。
結論から言うと「良書です」。
自分が思いもしないところまで配慮がされていると気づく瞬間というのは、非常に嬉しいわけですが、それが商品であれ建物であれ、そういった想いが込められてデザインされているという事実を改めて認識できた訳です。
また、その配慮の対象が個人だけでなく、社会や地球規模でのメッセージが込められている場合もあるわけで、「デザインすること」を通じた啓蒙活動でもあると。

「デザインは技能ではなく物事の本質をつかむ感性と洞察力である。」(202ページより抜粋)
とか、デザインと情報に関する件の
「デザイナーが関与する部分は情報の「質」であり、その「質」を制御することで「力」が生まれる。」(209ページより抜粋)
とか、考えさせられるラインだと思います。

11月4日までの「東京デザイナーズウィーク2007」にでも見学に行こうかな。

「魚と水」@渋谷に行きました。
魚が売りのようですが、お刺身は正直イマイチでした。魚の旨味よりも食感が目立つ感じとでも言いましょうか…。お魚の美味しい居酒屋@渋谷、どこか無いかな~

2007年3月15日木曜日

刺さった言葉



「世界中のことテレビでざっと見て、わかった気になったって、そんなのウソだぜ!!世の中…誰も気づかない、ほんの小さな場所だって、いろんな人の思いや、知恵や…失敗や、やり直しがつまってるんだ。世界は目で見えてる大きさの百倍も千倍も広いんだぜ!それに比べりゃコワい夢も、見えない鎖も、ハデな超能力も小せえよ!ごくごく一部だよ!そんなもんに命なんかあずけられっか!!」
七夕の国4巻216,217頁より抜粋


「本田宗一郎は徹底した現場主義者であったが、同時に主観的気づきと客観的知識の相互作用も重視した。彼は「理念なき行動(技術)は凶器であり、行動(技術)なき理念は無価値である」とし、「単なる一生懸命は何ら価値がない。否、誤った一生懸命は怠惰よりもかえって悪い。一生懸命には『正しい理論に基づく』ことが欠くことを得ない前提条件である」と述べている。」
一橋ビジネスレビュー2005年WIN.97頁より抜粋