2008年6月8日日曜日

エコエコ

『偽善エコロジー』武田邦彦著(2008年)
「クールビズ」とか「チーム6%」とか大嫌いなんですよ。なぜか。そもそも「地球が温暖化している」ということさえアカデミックには結論付けられていないし(最近は平均気温が低下しているというデータもあるし)、裏側に見える「光熱費削減」とか「衣料消費喚起」が透けて見えるので。というか、(仮に温暖化しているとして)根本的な解決に向けての策だとは到底思えないのに、このエコブーム。違和感を感じる。
無論、資源の有効活用をすることは非常に意義のあることですが、資源リサイクルをするために、リサイクルをしない場合以上の資源を用いることって本末転倒ではないかと。
本作は工学博士である武田教授が、アカデミックな見地から、分かりやすい言葉で社会に跋扈する嘘を(紳士的に)斬り捨てて行く。
例えば、
検証「レジ袋を使わない」→判定「ただのエゴ」
検証「温暖化で世界は水浸しになる」→判定「ならない」
検証「洗剤より石けんを使う」→判定「よくない」
時折挟まれる武田教授の意見に納得できないところもありますが、検証プロセスと結果はきちんとしており、論理的に説明がなされていると思われる。
「地球環境を悪化させていますよ」と事実と異なる言い草で消費者を脅すエコ・ビジネスには慎重な姿勢をとるべきかと。
Fuck、排出権取引。

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