2009年1月17日土曜日

Freshに言え。

『BRUTUS 2009年 2/1号』マガジンハウス
いとうせいこう氏曰「(前略)編集というプロセスに関しては、偉大な編集者のひとり、松岡正剛さんっていう人の言葉が印象的だったので紹介します。ある日、松岡さんにお目にかかった時に「いとうさん、編集って何だと思う?」って言われました。僕は「DJみたいに、情報を集めてくる作業じゃないですか」って答えた。すると、松岡さんは新たな質問をしてきました。「いとうさん、昨日は何してた?」って。例えば、僕の昨日のことを話すと、「好きなブランドのセールに10時頃に顔を出して、その後新幹線で近畿大学に来た。そして、ゼミの授業をやって、アシスタントと焼き肉屋へ。ホテルに帰った後にメールの整理をして寝た」。これが僕の昨日なんだけど、当時も同じような返答をした時に、松岡さんが「それが編集なんだよ」って言ったんだよね。24時間のうち、16時間活動していたとする。でも、さっきの僕の答えは、伝えるのに30秒もかかってないでしょ。16時間の中から、重要で印象的な30秒分の出来事を選ぶ。その作業が編集だっていうんだよね。これを聞いてなるほどって思ったことを覚えてる。無数にある情報の中から、自分たちが面白いから紹介したいというひと握りのトピックスを厳選する。それが雑誌の編集です。」
26頁より抜粋。

何か、ハッとさせられる文章でした。

0 件のコメント: