スピードと精確性
『仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法 (内田和成著)』
ここ最近、何かを解析する際の私なりの行動パターンとしては『可能な限りのデータ収集→データ解析→仮説構築→仮説検証(シミュレーション手法による)→検証結果の考察→仮説の評価・改善→改善に必要なデータ収集』という流れだったと思う。多少時間はかかるが、その分丁寧な仕事ができると考える。
しかし、ボストン・コンサルティング・グループのシニア・ヴァイス・プレジデントである筆者は『ざっくりとデータ収集したら、仮説を構築・検証しろ。仮説の検証に必要なデータを集めろ』と主張する。「データ」よりも「仮説」に、「丁寧さ」よりも「スピード」に比重を置いている。(もちろん、「乱暴で良い」とは言っていない)
先日、podcast「伊藤洋一のビジネストレンド」を聞いていたら、ゲスト出演していたIBMビジネスコンサルティングサービスの常務取締役で戦略コンサルティングの金巻龍一氏がこんなことを言っていた。
「経営戦略の寿命は2.5年くらいだと我々は試算している。」
つまり、ビジネスの世界では経営戦略の寿命が昔に比べて短くなってきているのである。そんな世界で戦略コンサルタントとしてサービスを供給するには「スピード感」が益々求められるようである。
「インプット(データ収集・解析)よりも素早いアウトプット(仮説の提唱)を。そして、アウトプットを淘汰していくことで精度を上げよ。」
象牙の塔の中にいて、ビジネスの世界よりも比較的時間の流れが緩やかでインプット過多かも知れない今の自分には、実に耳の痛い内容でした。
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