2010年9月18日土曜日

「なぜ中央銀行はインフレ・ターゲットを設定するのか」

と、会社の先輩から質問。

お金を発行する中央銀行(日本だと日銀)が、望ましい物価の上昇率(日本だと2%くらい?)を明に暗に言及する。
今日100円で買えるものが、来年102円になることが何故望ましいのか。
結論は『人工物である通貨の価値を、意図的に下げるため』だった。
「通貨」は人工的なもので、今日の100円は来年も100円であり、額面上は劣化しない。しかし、「通貨」と交換の対象される、あらゆる「もの」は劣化する。目の前の刺身だって、今は一皿650円でも、1ヶ月後は腐って0円になる。(あらゆる「もの」の価値の劣化率をおしなべて観察すると、だいたい2%が妥当な水準じゃない?という経験則から、インフレ・ターゲットをそれくらいにしているのでは?とか)「もの」の価値が時間とともに劣化するのに、「通貨」の価値が劣化しなければ、物価(この場合、「もの」と「通貨」の交換比率と考えた方が良さそう)が安定しなくなる。日本の中央銀行である日銀の存在目的は「物価の安定」であるので、日銀がインフレ・ターゲットを考慮する(実際は「設定」してないはず)のは当たり前の行為である、と。


「もの」の価格の下落や上昇は、日銀は直接コントロールできないが、「通貨」の価値に関しては、市場というコントロール出来ない場所を通じて直接影響を与えて、物価の安定に貢献をしているわけだ。

そして、話は貨幣論にまで広がる。

紙や金属に記された通貨だと、額面を修正・変更することはできない。
では、もし世の中のお金が株券のように全て電子化されたらどうだろうか。日銀は電子マネーの口座のお金を調整することで、容易にインフレ率を設定できる。たとえば、電子マネー口座にある10000円が、日銀の調整により1年後には9900円になるとか、10100円になるとか。これって今以上に、日銀が「物価の安定」に資することが可能になるのではないだろうか。これって、大きなパラダイム・シフトじゃねぇか?
と、新橋で一頻り盛り上がった。

久しぶりに、目から鱗が落ちた話だったので、備忘録としてここに記録。

その後、みんなで32016 a.k.a.梅ちゃんバーで一杯(奈良萬のひやおろしを注文)。ケンさんにご挨拶。
みんなと別れて、wahwah8周年@roomへ。いつもよりハードに重低音が出てた気がしたなぁ。ショージの気違いっぷりが最高に楽しかった。ショージ作の「シンガーレディ」(故しばたはつみ)のeditものとか最高だったなぁ。マイさんやアヤカちゃんと真面目な話をしたのは、たぶん仕事帰りだった着衣のせいかと。結局朝まで。帰宅後寝るも、4時間くらいで目が覚めて、今に至る。

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