2009年4月17日金曜日

Man and Woman


MW(ムウ) (1) (手塚治虫漫画全集 (301))
男も女も(時には犬も)愛す。某国の行いと隠蔽への復讐という殺戮行為。(呉智英氏の著書によると「復讐」とは、「学校では報復・復讐は道徳的に悪だと教えられる。しかし、それは嘘だ。人間が本来的に持っている復讐権を近代国家が独占したに過ぎない。大学で法制史を学べばすぐわかる。復讐は道徳的には正しいのだ。現に、ロシヤに抑圧され続けたチェチェン人は果敢に復讐しているではないか。」とある。)復讐という正しい行為のために重ねる悪行。そんな主人公。

この漫画は、男女とか、善悪といった分かりやすい二元論への抵抗を描いているらしい。
作品中の主人公の振る舞いは徹底してると思います(意識的に見えないのは、さすが手塚作品かと)。

「わかりやすい二元論」って危険ですよね。対象が本当にその二つにしか要素分解できないの?っていう疑問を感じにくくしてしまうから。

Wikiによるとこの作品は、1977年頃に故手塚氏が『ブラック・ジャック』『三つ目がとおる』『ブッダ』『火の鳥』『ユニコ』『MW』という6つの連載を抱えていたときの作品だそうな。どんな、仕事量と高品質だよ。

今年、映画化されるそうですが、この辺をどう描かれるか、期待半分不安半分な感じです。

0 件のコメント: