2007年12月10日月曜日

どうなるケータイ産業

googleが携帯電話オープンプラットフォーム「Android」を引っさげて、携帯事業へ参入する。
Androidの開発は、googleは33社のベンダーと共に発足させた「Open Handset Alliance」の下で行っていく(日本からはKDDI、NTTドコモが加盟)。
このプラットフォーム、iPhoneと仕様が異なる。ましてや、日本独自の規格とも(略)。
う~ん、SaaSを地で行くケータイ産業、これから劇的に変化しそうだなぁ。
そして、モバイルマーケティングも益々強力になっていくんだろうなぁ。

『Web2.0時代のケータイ戦争 番号ポータビリティで激変する業界地図』石川温著 角川ONEテーマ21(2006年)
ちょうど1年前の新書。当時の日本の携帯電話産業を俯瞰してみるには非常に良い。
(Apple、googleの参入に関しては触れられていない。つーか、無理か。iPhoneの発売開始は今年6月だし)
サービス開発力とスピード感のあるau。スケールメリットを活かすDoCoMo。もがくソフトバンク。個人的には破壊的イノベーションだと思うWillcom等のスマートフォン。
いやぁ、物凄い躍動感のある産業ですね(1ユーザー目線)。

個人的に興味深かったのは、音楽配信市場の話。
2006年1~6月の音楽配信市場の市場規模は約248億円。
そのうち、モバイル配信は約222億円、PC配信は約25億円。
みんな、そんなにケータイで音楽買って聴いてるのかよっ!!知らなかった!!
(その昔、auのC404S DIVA使って音楽聴いてたけど、ダウンロードとかしてなかったもんな)

世の中、知らないことだらけです。
で、勢い余ってもう一冊。
『Mobile2.0 ポストWeb2.0時代のケータイビジネス』インプレスジャパン(2006年)
インターネット・マーケティングで解析対象となる「ユーザ属性」に加えて、モバイル・マーケティングでは「位置」と「時間」が加わる。そこからユーザのコンテクストを考察し、そのコンテクストにマッチした広告をプッシュする。これはまた面白そうなマーケティングスタイルだこと。
この本、前半は所謂「Web2.0」を携帯電話に応用した際の概論や市場分析が述べられています。個人的に面白かったのは後半(第3~5章)で、PCと携帯との差異や問題点が述べられているところ。「Phone to リンク」とか改めて自覚すると、その場ですぐに電話できるのって便利だよな~。

また、携帯電話の画面はパソコンと違い、その大きさはせいぜい3~4インチ程度。その小さな画面を如何に有効に使うかというインターフェイスの問題が一番ネックになっていくような気がします。
それと、ユーザ側のリテラシーの問題もあるか。いくら技術が進んでいたとしても、それを使う側の人数が少ないと、その技術の進化が発揮でいないし。

知らないところで新しい技術がドンドン生まれているわけで、その技術を使わないでいると、生活が便利になる機会を見過ごしていることになるんだろうなぁ。
でも、「何のために生活を便利にしたいのか」という目的も見失わないようにしないと、技術を使うことが目的になってオカシナ方向に行きかねないなぁ。自戒の念を込めて。

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